ビカクシダ(コウモリラン)
学名:Platycerium
科名 / 属名:ウラボシ科 / ビカクシダ属
樹木に着生しているシダの仲間で、アフリカやマダガスカル、アジア、太平洋諸島、オーストラリア、南アメリカの熱帯に18種があります。2タイプの葉をもつことが特徴で、一つは株元に張りつくように出た「外套葉(がいとうよう。貯水葉ともいう)」、もう一つは、シカの角のような形で、先端に胞子嚢(ほうしのう)群をつける「胞子葉」です。
観葉植物としてよく栽培されているのは、インドネシア、太平洋諸島、オーストラリア原産のプラティセリウム・ビフルカツム(P. bifurcatum)です。外套葉や胞子葉が比較的小型の種類です。
その亜種のウィリンキー(P. bifurcatum ssp. willinckii)は、胞子葉が長く垂れ下がります。オーストラリア原産のプラティセリウム・スペルブム(P. superbum)は大型の種類ですが、外套葉が鉢に巻きつくように広がった形で市販されています。熱帯アフリカ原産のプラティセリウム・エレファントティス(P. elephantotis)は、あまり大型にならず、外套葉に切れ込みが入りません。
(育て方)
■栽培環境・日当たり・置き場
年間を通して日光が良く当たり風通しの良い場所で栽培します。
春~夏の高温時の直射日光は葉が焼けるので避けてください。
朝日の当たる軒下や遮光カーテンなどがベストです。
30度を超すような高温時は室内に入れましょう。
日陰に置くと株が弱るので注意します。
■水やり
春から秋は用土(水苔)が乾いてきたら与え、冬は乾かし気味に管理します。
夏場は霧吹きを毎日上げ水が切れてきたらたっぷり水あげします。
■肥料
1年に1回、緩効性化成肥料を置き肥します。
成長点から遠い所にあげましょう。
■温度管理
冬場のビフルカツムは、室内管理で5℃以上を保つ必要があります。
その他の種類は10℃以上の場所に置いて冬越しさせます。水の量を少しずつ減らし乾かし気味に育てましょう。